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偲ぶ

ハンドルを握る右手に明星をダンチョネダンチョネ八代が宿る
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福音

福音に気付きて纏う唐衣水道橋にておくる年の瀬
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黄泉ガエル

素早さを手に入れたようなステップで乗り換え急ぐ朝、北千住
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夢まくら

初めての出逢いのやうな残り香を枕の匂い三つ数える
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初夜(はつや)

冬至の香草木も凍る床の間で心が萌ゆる十七の夜
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8月6日

明日はまた明日という日のビギナーになり、彼もまた明日に挑む者なり
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陽びかり

明星はやをらに灯す陽びかりをつゆ背けまじ眠り就くども
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予感

茶柱とをとめの笑顔トキメキと都の冬を告ぐる木枯らし
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恋文(ラブレター)

七年間綴り続けた感謝の文字がカイロのように今も温むる
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愛月(まなづき)

翌夏も足元照らす愛月を日向の浜辺夢と見るらむ