爺っちゃん、くどいぞ。

モノには見方があると思っている。

じゃなくて、見方が存在する。

美しいものの見方。

不浄なものの見方。

政治の見方。

経済の見方。

人の立場に寄り添った見方。

我儘な心のままで見る方法。

その、さまざまのモノの見方があるのだけれど、

何も予備知識のないところから難しい話をされても、

話の内容がアタマに入ってこない。

それが勉強をためらわせる原因になっていると思います。

自分の今やっている仕事とは関係のないことだから…。と敬遠している本もあるかもしれないし、

そもそもそんな本の存在すら知らないかもしれない。

とにかく、学校を卒業して企業に入り、給料をもらうようになる前に、

予備知識として頭の片隅に入っていたら、

そのあとがスムーズだなって本を紹介します。

PHP文庫というものがあります。

パナソニック株式会社(松下電器産業株式会社)の創業者、松下幸之助さんの自伝風のたくさんの言葉が詰まった文庫になっています。

難しい専門書などになると、

例えば、「認知」はどういうことか。とか、「哲学」とは何か。

みたいに、論理の積み上げで最終的に結論を導いていくような少し難しい本になることがありますが、

この本は、松下幸之助の目を通して捉えた事柄を、

例えば、「税金」というものについては、このようにとらえるのだ。

「利益」というものについては、このようにとらえるのだ、とトピックごとに書いてあります。

松下幸之助という人の人柄を信用できなければ話にはなりませんが、

彼のフィルターを通してみた事柄を、わかりやすく説明しています。

自伝になっているので、丁稚に出された頃の事、創業当時の苦労話、会社が大きく成長して、困難に直面したときの話。

そんなことが詰まっています。

ビジネスに興味はないから、

そんなものの見方など必要ないという方もいらっしゃるかもしれませんが、

騙されたと思って読んでみてください。

最終的には、

世の中に様々な事柄をどうとらえて解釈していったらいいのか、

そんな未来への未知なるものを解釈するために基礎を鍛えてくれます。

半ば、物珍しさに駆られた興味本位でもいいですから、

漫画を読むように、松下幸之助さんのものの見方を味わってください。

文庫で、10巻ぐらいのシリーズになっていたと思います。

松下幸之助発言集ベストセレクション 第一巻 商売は真剣勝負 (PHP文庫) | 松下 幸之助 |本 | 通販 | Amazon