人を動かす力はワクワク感だと思いませんか?

2024年7月14日放送分より

人を動かす力はワクワク感だと思いませんか?

前向きに考えてやる仕事と、
やらされる仕事では、仕上がりのクオリティが違ってくるんじゃないかなって思います。

管理職は、部下に仕事の説明をするときに、そのワクワクが伝わるような説明をしないといけない。
自分の部下を、ワクワクさせることが、リーダーの仕事です。

こういうことをすれば、お客様はとても喜んでくださるんじゃないか?感動を与えることができるのではないか?なとか、そのために私たちができるこの仕事をしようよ。
そういう説明をすることが大切です。

私たちがした仕事の結果、この商品、売れすぎたらどうする?
バカげているかもしれない。が、
そんな夢を持てるような、雰囲気を作っていこう。

例えば化粧品、作るメンバーは女性の方が多い。
自分たちが、どんな商品を作っていったら面白いかってことはわかると思う。
それを、夢のある方向に説明を持っていく。
やってやろうって、みんなが思えるように引っ張っていくことが大切です。

市場にないような、もしくは、今までは実現不可能だと言われてきたこの商品をつくることによって、
お客様に感動を与えることができるかもしれないよね。
売れすぎて行列できたらどうするとか、そんな心配が出るくらいの話が出ることが大切だと思っています。

リーダー、管理職は、常々そういうことを考えていなければならない。
決して、命令をすることが仕事ではないことを肝に銘じてください。

今回放送分の小林社長のお話を聞いてみて、私は以下のような問いを立ててみました。
自分自身、この仕事にワクワクを感じているか?
今、自分が進もうとしている仕事への熱意は、例えば、部下の共感を生むだろうかということを考えてみたいと思います。
その上で、上司としてふさわしい理想像を考えます。

サブ論点です。
①自分自身が楽しんでいるか?
自分から物事を発信していく立場なら、まず、自分が楽しんでいないと相手に感動を伝えられないのではないかと思います。
ですから、その商品、試したことがないのであれば、使ってみる。食べ物であれば、食べてみる。そこで、とにかく楽しむことを考えてみる。
もちろん、全部が全部、いいものだけではない。もうちょっと工夫が必要だねっていう商品も中にはあるかもしれない。
しかし、一旦肯定してみる。「ここが良いよね!」、「この味、新しいよね?」と。
②納得しない
その次に、もうひと手間かけて、どうアシストするかを考える。
例えば、あと、もう一品余計に手に取ってもらうために、何ができるか?そのためには、どんな価値を提案したらいいのかということを、
もう一歩突っ込んで考える。
試したわけではないから、実際に、売れるか売れないか、その時点ではわからない。
でも、こんな体験をしてもらいたい、喜びをお分けしたい。そういう、貪欲なもう一歩の提案の原動力となる、いわゆる自分自身の感動を、探していかないといけないと思う。
③伝える
「隗より始めよ」だと思います。
言葉で伝えてもなかなか伝えようがない感覚ってあると思います。
そこで、ボトムアップで、部下の提案を大々的に取り上げてみてはどうかと思います。
例えば、部下が、「たまたま、他の競合店で買い物をしてみたら、こんな工夫があった、それを見つけた。」という話があったなら、
大々的に取り上げて、積極的にサポートする。
それが、月間の売り上げ成績を突き抜けるぐらいに成長するまで、サポートする。
すれば、たまたま、私が提案したことが取り上げてもらって、大きく成功することができたという達成感を与えることになる。
すれば、他の人も、私も方法を見つけてみようかなって雰囲気がチームの中に生まれてくる。
これをすればうまくいくかもしれません!こうやってみましょう!って、続々意見が出てくるかもしれません。
まず、身近なところから、部下の提案を取り上げ、成功するまで育ててみる。
それが、伝わるにつながるのではないでしょうか?

以上、これらの繰り返しで、感動とはこういうものなんだ!これをみんなに伝えて行こう、シェアしていこうという機運が生まれ、
お客様と、この感動を分かち合いたいという、商売の本質的な考え方が生まれてくるんじゃないかと思います。

さて、リーダーとして大切なこと。
上記を、実行することが求められますが、その前に前提があると思います。

自分に対しても強く要請するところではありますが、

1 リーダーとして尊敬されるべき言動をすること。
思想は良くても、行動が伴わないことによって損をしている部分があるかもしれませんね。

2 話しやすい雰囲気を作る
これ、困ってるんだけど、なんかあの人に相談するの嫌だなって思われないように、
門戸を開くためにも、常に機嫌よくしておく必要があるかもしれません。

3 熱意
お客様や部下(従業員)のために、より良い会社を作っていきたい。
皆さんに愛されるような会社にしていきたい、一人ひとりが、会社のエバンジェリストになって、この良いところを伝えていきたいんだという気持ちになれば、
一つの焦点に光が集まります。

理想だけでは、会社の経営は成り立たないとは思いますが、そういう気持ちをしっかり表明されている小林社長の思いが、
会社を変えて行っているのだと思います。

小林章一
毎日に夢中~感動プロデューサー・小林章一
https://www.tfm.co.jp/kando/
SUN / 19:55~20:00

1963年 東京都生まれ。 慶應義塾大学法学部法律学科卒業
1986年 株式会社西武百貨店 入社
1988年 株式会社アルビオン 入社
2006年 同 代表取締役社長
2014年 東京農業大学 客員教授