自分でしかできないことをしたい

公認会計士受験をしています。
なぜ、公認会計士を目指しているかを説明しろと言われると、これといって軸となる動機が見当たらない。
ただ、学生のころ簿記を勉強していたことがあったので、再度やってみようかと手を出したら、結構面白い。

税理士試験も受けてみようかとは思っているけれど、最終的に税務のプロフェッショナルになりたいというわけではない。
公認会計士受験科目の免除の関係で、簿記論と財務会計論を取っておくと有利だということ。
あと、学生の時にやり遂げられなかった夢の続きという意味合いもある。

何がしたいのかとか、夢みたいなことばかりを言って、中年になってしまったけれど。
学力をバカにされたことのコンプレックスからかもしれないが、
音楽の才能とか、絵画を描く才能、献身的に人に尽くす才能。
そういうもので勝負するよりも、勉強で勝負したい!そういう思いが強い。

あっ!勉強できるわけじゃないんですよ。
Fラン文系ですし。学歴として認められるようなことは何一つありません。
でも、皆が社会に出てサラリーマンとして働いて、家庭を育て、有意義な余暇を過ごしている間に、
僕がやっていたのは、プログラミングです。サーバの構築です。
そういうことを一貫してやってきました。
寝る暇を惜しんで、調べ物をし、キーボードを叩きました。

だからというわけではないんですが、
何もないところから、技術を身に着けて、社会に出ても恥ずかしくないくらいのスキルを身に着ける方法を知っている自信があるんです。
SEとしても、そんなに技術力が高いわけじゃないとは思います。
なんせ、実務経験ゼロですから。
社会にもまれて、対人関係、折衝、時間管理。学術的な何かよりもはるかに難しい問題をすべて置き去りにしてきています。

それでも、自分にできることをかき集めて、もっと研鑽していったら、
同期の連中にも恥じることのない何かができるような気がするんです。
狭い世界の中で競争をさせたら、負けますよ。そりゃ。
しかし、簿記とIT、プログラミングと監査とか、範囲の広いフィールドで戦うんだったら、
自分の色を出せるような気がします。

監査法人で働くことの辛さとか、メリットデメリット、醍醐味なんてやってみないとわからないと思ってます。
でも、特別な自分でありたい願いをかなえてくれる場所だと思うんです。

誰でも入れる会社じゃありませんよね。
誰でもできる仕事じゃありませんよね。
そういうところで、より専門性を貫いて、コンプレックスだった劣等感を払拭したい。
それだけです。会計士になりたいと思う動機は。
証憑との突合かもしれません、現場に行って、聞き取り調査をするのかもしれません。
何をやらされるのか知りませんが、自分しかできない仕事を向いて進んでいこうと思ってます。

できることで身を立てろって、若いころさんざん親に言われて。
いやいや、物流センターで働いたり、工場でライン作業もやりました。

それをやっても、何か得られた訳じゃないんです。
できないことをやる。

好きなことをして生きていくというよりは、
常にどんな状況に置かれても、できないことを追いかける。
そういう生き方が自分にとって自然です。

無責任な男が口に出しそうな話ですが、
どんなに偉くなっても、どんなに金を稼いでも、
理想だけは高く持ちたい。

自分にはこんなことができるんだってことを、自分に示したいんです。

それができれば納得して、もっと高みを目指せるんです。

自己顕示欲です。
幸せとかかわりがないことは分かっていますが、
他人の幸せのために、こういうことをしたいとか、面接で聞かれて採用に結びつくような合格レベルの志望動機は示せませんが。

自分でしかできない分野に身を置いて、
自分がしてきた努力を正しく評価してもらえるような仕事に出会えたなら、
一番の幸せのように思います。