4月16日

うどんをすする音。洋の東西を問わず、マナーは必ずどこの国にもあって、相手の存在を尊重するその国ならではの考え方がある。
韓国滞在時、街の食堂において、日式のうどんを注文しました。メニューにうどんと書いてあると、どうしても食べてきたくなって。
でも、うどんが出てきたときに、しまったなと思ったんです。隣の席に欧米人が食事をしていて。どうしようかって、どうしようもないことを後悔しました。
なんで後悔したのかというと。熱いうどんをすするのに、音を立てて食べることができない。そこに気づいたんです。

西洋では、食事中に音を立てて、うどんをすするなんてことは言語道断。マナー違反のレッテルを張られるどころの話じゃありません。
では、韓国人の前だったら、音を立ててすすっていいのかという話にもなりますが、そこは同じ東洋人。分かり合えるところがあるのではないだろうかという甘えもあったかもしれません。
でも、首から「私は日本人です」という札をぶら下げているわけでもなく、失礼を承知で、「ずるずるっ」とやってきました。
日本のラーメン屋さんで、麺をすする音に気を付けて、相手のことを思い憚って食事をしたことがないので、普段意識しないことですが、音を立てずに食べるって難しいことです。

どうすることもできない、そこの国の習慣ってあるものだと思います。国際人になることは、なにも、海外に出ていくことだけではなくて、国内にいてもできることです。
来日外国人客に対して、”うどんをすする習慣”を認めてあげて、理解することではないでしょうか。
私たちも、気付かないところで、意外と迷惑なことをしでかしている可能性も無くはありませんね。