4月2日

読売新聞の編集手帳のような文章にあこがれていて、思い立っては研究して書いてみるのだが、なかなかうまくいかない。
中学生の卒業文集では、将来ジャーナリストになりたいと意気込んでいる。あれから何年かたって、就職活動する時期を迎えて、選んだ仕事はスーパーマーケットの店員。
あの時描いていた夢とかそんなことはそっちのけで、身の丈に合った、身近にある職業を選ぶとそういうことになった。

文章の組み立ては、起承転結が基本だとか、いろいろ試行錯誤はしてみるが、編集手帳との根本的な違いがある。
記者の引用する出来事、文章、文献などの一般に知られている話が、用いられていないこと。この差は、まさに教養である。
如何に、本をたくさん読んでいるか、肥やしになる体験をしてきたか、そんなところが素人とプロの差を分けるスキルの底辺にあろうかと思われる。
ただ、引用したから、モノ知りだねとプロの評価をつけるのでは非ず、ベースに引用のエッセンスがあることによって、最後に一言、著者の主張する考察に当りどういう味わいを加えるのか、肯定的なもののたとえか、否定的な提言なのか。

朝日新聞の論説委員にあっても、日本経済新聞の論説委員にあっても、同じことで。
記者の人格を通して、綴られた文章であるからこそ読む値があり、小生のような、出来事をつらつらと書き連ねているような文章では、読者の心をつかむことはできない。
新聞の購読を通して、モノを見る視点を養いたいと思います。